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Q&A:認定関係に関する事

Q11:HIV感染ですが、年金が停止されました。なぜですか?

 平成23年に改正があり、HIV関連の認定基準ができました。(年金機構のHPには掲載されていません。)それまでは、その他の障害に当てはめて、薬の副作用等も考慮した認定がされていましたが、明確な基準ができたため、該当しなくなった方が続出しております。私のところにも5件程相談がありました。
 新しくできた基準では、免疫機能の極端な低下が障害等級に該当するとされてしまいました。カクテル療法等の治療の進歩により、HIV/RNA(検出できるウイルスの量と思って下さい。)が限りなく0になりますし、CD4も正常値の500‐1200/µℓにまで回復します。その為、免疫機能が回復しそれらの基準を満たさなくなったのです。それまで、薬の副作用による影響を加味して認定されていた方々は、支給停止になってしまっております。

~過去の基準にあった文言~

ヒト免疫不全ウイルス感染症による障害認定の対象となる障害は、次のとおりであること。

  • (1) ヒト免疫不全ウイルス感染症とその続発症による労働及び日常生活上の障害
  • (2) 副作用等治療の結果として起こる労働及び日常生活上の障害

 この(2)で3級を認めてもらっていたのですが、この文言が消されてしまい、下記の基準になりました。そのため、薬でCD4値が回復しますので、エイズの発症がない限り認定は困難になってしまいました。

~現在のHIV関連の認定基準~

1級 「A」又は「B」を満たす場合とする。
A: 以下の要件を満たす状態のもの
  ♦ア+イ+ウを満たす場合
CD4値が200/µℓ以下
【検査項目】
 以下の項目のうち、3つ以上を満たす
a:白血球数が3.000/µℓ未満
b:Hbが男性12g/dl、女性11g/dℓ未満
c:血小板が10万/µℓ未満
d:HIV-RNA量が5.000コピー/mℓ以上
【身体症状等】
 以下の項目のうち、4つ以上を満たす
a:1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの
 強い倦怠感及び易疲労が月に7日以上ある
b:病態の進行のため、健常時に比し10%以上の
 体重減少がある
c:月に7日以上の不定の発熱(38℃以上)が
 2ヶ月以上続く
d:1日に3回以上の泥状ないし水様下痢が
 月に7日以上ある
e:1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の
 嘔気が月に7日以上ある
f:動悸や息苦しくなる症状が毎日のように
 出現する
g:抗HIV療法による日常生活に支障が生じる
 副作用がある(a~f以外)
  (抗HIV療法を実施している場合)
h:生鮮食料品の摂取禁止等の日常生活活動上の
 制限が必要である
i:1年以内に口腔内カンジダ症、帯状疱疹、
 単純ヘルペスウイルス感染症、伝染性軟属腫、
 尖圭コンジローム等の日和見感染症の既往が
 ある
j:医学的理由により抗HIV療法が
 できない状態である
B: 回復不能なエイズ合併症のため介助なくしては
  日常生活がほとんど不可能な状態である
2級 以下の要件を満たす状態のもの
  ♦ア+イ+ウを満たす場合
  ♦ア+エを満たす場合
CD4値が200/µℓ以下
【検査項目】
 以下の項目のうち、2つ以上を満たす
a:白血球数が3,000/µℓ未満
b:Hbが男性12g/dℓ、女性11g/dℓ未満
c:血小板が10万/µℓ未満
d:HIV-RNAが5,000コピー/mℓ以上
【身体症状等】
 以下の項目のうち、3つ以上を満たす
a:1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの
 強い倦怠感及び易疲労が月に7日以上ある
b:病態の進行のため、健常時に比し10%以上の
 体重減少がある
c:月に7日以上の不定の発熱(38℃以上)が
 2ヶ月以上続く
d:1日に3回以上の泥状ないし水様下痢が
 月に7日以上ある
e:1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の
 嘔気が月に7日以上ある
f:動悸や息苦しくなる症状が毎日のように
 出現する
g:抗HIV療法による日常生活に支障が生じる
 副作用がある(a~f以外)
  (抗HIV療法を実施している場合)
h:生鮮食料品の摂取禁止等の日常生活活動上の
 制限が必要である
i:1年以内に口腔内カンジダ症、帯状疱疹、
 単純ヘルペスウイルス感染症、伝染性軟属腫、
 尖圭コンジローム等の日和見感染症の既往が
 ある
j:医学的理由により抗HIV療法が
 できない状態である
エイズ発症の既往歴がある
3級 以下の要件を満たす状態のもの
  ♦ア+イ+ウを満たす場合
  ♦ア+エを満たす場合
CD4値が350/µℓ以下
【検査項目】
 以下の項目のうち、2つ以上を満たす
a:白血球数が3,000/µℓ未満
b:Hbが男性12g/dℓ、女性11g/dℓ未満
c:血小板が10万/µℓ未満
d:HIV-RNAが5,000コピー/mℓ以上
【身体症状等】
 以下の項目のうち、2つ以上を満たす
a:1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの
 強い倦怠感及び易疲労が月に7日以上ある
b:病態の進行のため、健常時に比し10%以上の
 体重減少がある
c:月に7日以上の不定の発熱(38℃以上)が
 2ヶ月以上続く
d:1日に3回以上の泥状ないし水様下痢が
 月に7日以上ある
e:1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の
 嘔気が月に7日以上ある
f:動悸や息苦しくなる症状が毎日のように
 出現する
g:抗HIV療法による日常生活に支障が生じる
 副作用がある(a~f以外)
  (抗HIV療法を実施している場合)
h:生鮮食料品の摂取禁止等の日常生活活動上の
 制限が必要である
i:1年以内に口腔内カンジダ症、帯状疱疹、
 単純ヘルペスウイルス感染症、伝染性軟属腫、
 尖圭コンジローム等の日和見感染症の既往が
 ある
j:医学的理由により抗HIV療法が
 できない状態である
エイズ発症の既往歴がある

 これを見て頂くと、CD4値が350を超えると認定はされる事はないとわかります。